コラム 2020年3月号
2020/03/01
「森林サービス産業を考える」
森林サービス産業という新産業について、林野庁で開催された~企業の” 健康経営・働き方改革 ”に貢献する、新たな森林空間利用の創造に向けて~と題したフォーラムとワークショップに参加してきました。
「森林サービス産業」は、近年の日本国人民の生活スタイルや志向が変化し、企業経営や生き方の価値観、ライフスタイルの大きな転換の動きが見られ、多様的な森林空間利用の期待が高まっていることを受けて、森林空間を活用した新産業のこと。この創出・推進により、山村振興・地方創生への寄与することを期待されています。
森林利用の中でも働く人々の疾病予防・健康づくり、働き方改革、早期離職者対策等をメインターゲットとして、「エビデンス専門部会」「情報共有専門部会」「香イノベーション専門部会」を立ち上げ、Forest style ネットワークを設置して民間企業等のネットワークも構築されました。
事例発表や概要報告を聞きながら、林業、木材利用、木育など木に関わるものはどうしても狭くなりがちで断片的になってしまう部分があります。私はずっと香りを使うということと、それに対する知見を深め、「証拠」となるエビデンスを提供できること、更には一つの業界に留まらず、広くゆるやかにつながっていくことを目指してきましたが、登壇された専門家の中に、「ゆるやかに連携していくことが大切」と話をされていて、本当にそうだなぁと自分の方向性を確信しました。
2日目のForest style ネットワーク第一回の会合の中で、最も腑に落ちたのは、情報共有専門部会の東海大学観光学部の田中教授の報告の中で、「林業の4000億円産業は、日本のGDP(2018)の0.07%に過ぎない、これを原資に森の管理を担うのは難しい。ならば日本のGDPの7割を占めるサービス産業と【国土の7割&GDPの7割のマッチング】するのが森林サービス産業事業のあり方」「【第1次産業目線の6次産業化】から【第3次産業目線の6次産業化の実現】」でした。
ただ、全般に健康とかメンタルヘルスとかすこし重いなと感じました。人は楽しくて、癒されたと思ったらついでに健康になっていたくらいの方が動機付けしやすいのではないかと思うので、広島県の方向は楽しくて、かっこいい森林サービスを提供する方向に進んでいけたらと思った2日間でした。